■ サーモスタット交換+クーラント交換

走れば走るほど冷却水の水温が下がってしまい、やがて「C」の方に水温系の針が張り付いてしまう恐怖の現象に遭遇したことはありませんか?無ければ結構、有ればサーモスタットの寿命(水温が低いのにサーモが開いてしまって冷却水が過冷却)です。急いで交換しましょう!
作業上冷却水を全部抜いてしまうので、その交換方法の参考にもなりますよ。

作業の流れ的には
  1. 冷却水を抜く
  2. サーモを交換
  3. 冷却水を入れる
という順番で行います。

準備する物は以下のもの。

・サーモスタット(新品)
・サーモに付けるパッキン(新品←再利用不可)
・LLC(ロングライフクーラント)
・抜いた冷却水を受けるバケツかポリタンク
・水(LLCを薄めるのに使う)
・じょうご(無いときつい)
・できればフロアジャッキ
・できればウマ

後半ふたつは無くても良いですが、車弄る時には持っておいたほうがいいですよ..
サーモとパッキンでお値段約1500円。

まずは冷却水を抜き取ろう。
フロント部分をジャッキアップすると、この位置に冷却水抜きのコックがあります。アンダーガードに穴が空いていて、その中にいかにも水が出てきそうな蛇口(っていうのか)があるのですぐ分かります。

とはいえ、あの小さな穴に指を入れるのはきついので、アンダーガードを取り去ってしまいます。
ラジエータキャップを外した後でコックをひねり、冷却水を抜き出します。エンジンがよく冷えてからでないと熱い思いをしますぜ。
冷却水が完全に出てこなくなるまでしばし休憩。

トヨタ車用のLLCは見ての通り赤茶色ですが、なんか錆が混じった水っぽくて個人的にはイヤです。
なので、今回は緑色のクーラントを買ってきました(色が違うだけでモノは同じ)。
ただし、赤茶色と緑が混ざると色的にすっごく汚い色になるので、赤色が抜けるまで何度か 排水→真水を給水→暖気運転+ヒーター全開(冷却水循環)→排水 を繰り返し、赤茶色の冷却水を(ほぼ)完全に抜き去ることにしました。
もちろん、緑クーラントを使わずにこれまで同様赤クーラントを使う場合はこんな面倒なことをする必要はありません。

ほら。赤色が抜けて透明な冷却水。湯気が出てるの分かります?
アンダーガードの穴を少し広げて、アンダーガードを外さなくても排水できるようにしました。

排水が完了したら忘れずにコックを閉めよう。

冷却水の排水が完了したら、サーモの交換。サーモ本体はこの中に入ってます。
上下2本のボルトを外すと(邪魔なのでエアクリボックスは撤去したほうがいい)簡単に分解できます。
すごく狭いのでなかなかボルトが緩まない...振れ角の狭い板ラチェがあると便利かも。

ご開帳。

新品サーモに新品パッキンを付け、さっきあった場所に収めます。
このとき、サーモの外周に付いているデベソみたいな弁(ジグル弁)が上になるように取り付けます。空気の通り穴になるので横とか下とか向かないように気をつけて。

ボルトはしっかり上下均等に締めよう。

サーモ交換が完了したら、新品クーラントの充填です。
準備するものは、LLCと水(LLCを希釈するのに使う。約3リットルあれば十分)とじょうご。
じょうごは今回ペットボトルの注ぎ口部分を切り取ったものを使いました。
あと、ラジエータに注ぐとき用にペットボトルが1本あるといいです。

希釈したLLCをラジエータに注入する。
ゆっくり、あせらず。
一気に入れると溢れるよ。

約4リットル入れた段階で満タンになりました。
5リットル入るはずなのに...まぁいいか。

注入が完了したら、エア抜きの為にラジエータキャップを開けた状態で30分ほどアイドリングします。たまにレーシングして水圧を上げてみたりします。
時折泡がボコボコ出てきますので、超満タンにはしない方がいいでしょう...


エア抜きが済んだら、近所を軽く(しかし全開で)試験走行。
水温計がおかしな挙動を示さないか、また、道に冷却水を撒き散らしてないか、エンジンルーム内に変な汁がたれてないかを確認。
問題がなければ、工具を片づけて、手を洗って、シャワーを浴びて作業完了!

一応念のため、作業の翌日あたりにでも冷却水の水位を確認しておいてください。
エア抜きが完全ではなかった場合は水位が下がってますので、ここで冷却水を足して満タンにしておきます。


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